タイムマシーン

嵐が好きな人

嵐のコンサートとテーマ

 

 思いつきでブログを始めてしまいました。せっかくなので、好きなことについて。

 

私は嵐のコンサートが大好きです。

この記事では、嵐のコンサートツアー(2011~2017)テーマについて簡単な私の感想とともに並べてみました。

 

 

Popcorn(2012)

2012年のpopをテーマにしたアルバムを冠して作られたコンサートツアーです。

この年の嵐は去年までの嵐とは違うと昔からのファンの方が書き留めているのを何度も目にしました。”ここから始まる新たなストーリー生まれる”*1 と本人たちもムービングステージ上ドームのど真ん中で歌っていますし、その後のインタビュー等を見て、古くからのファンではない私にとってもそんな位置づけのコンサートです。

2010年は君と僕の見ている風景、2011年はBeautiful Worldは言葉が漠然としていて、あとから意味がついてくるような、フレームのないコンサートでした。でも、popcornはpop、弾けると明確なテーマが先に提示されていて、かといって枠に囚われているという感じはなく、枠の中を自由に飛び跳ねているようなまさにpopcorn!厚みがあるコンサート演出でした。

また、このコンサートで大きく取り上げられていたのは、リーダー大野智の振り付けです。大野君は今までもソロ曲や嵐の曲の振り付けをいくつか手掛けていましたが、このコンサートでは1曲目*2、MC明けの後半1曲目*3が大野君の振り付け曲でした。嵐のコンサート演出は松本潤を中心に嵐全員でコンサートを作り上げています。自分たちで作り上げるステージをとても誇りに思っているのだと感じました。

LOVE(2013)

2013年の”愛”をテーマにして作られたアルバムを冠して作られたコンサートツアーです。

LOVEでは360°の円形センターステージとみんなで踊るFUNKYが目玉として取り上げられていました。様々な形の愛を表現したと語られているこのコンサート。このコンサートはひとつの感覚を軸に、それが持つ暖かさ、寂しさ、楽しさを切り取り一曲一曲に物語が与えられるような演出でした。 アンデルセンの絵のない絵本みたいな。短く断片的な物語を例えばアンデルセンの絵のない絵本に登場する月になったみたいに色々な世界をこっそり少しだけ覗かせてもらうような感覚 、またそれと同時にC&RやFUNKYのダンスではお祭りの参加者になる感覚。両方の感覚を味わえます。静と動、物語の切り替えに違和感がなく、その世界に引き込まれました。 

THE DIGITALIAN(2014)

2014年はデジタルと人間の融合をテーマに作られたコンサートツアーです。

このコンサートはうちわに自動制御ライトが9つ組み込まれたファンライトをファンが持つことによってその演出が完成します。人の手では不可能な速さで約45万ものライトが明滅する。その圧倒的な景色に知覚するよりも早く心が感動します。ステージは舞台の上だけではなく無限の広がりがあると感じました。このファンライトの構想に松本潤は数年かかったと言っていました。

また、彼らの心拍数がデジタル信号にのって可視化されるのも3Dを超える不思議な感覚がします。

さらに、コンサート本編の終盤では彼らの肉体がデジタル信号を駆使して音や光を操り壮大なパフォーマンスを作り出しています。デジタルと人間の融合、まさしく融合に感じました。技術を持て余していたり、技術に振り回されているとは感じませんでした。デジタルと融合することにより、彼らの存在がさらに縦横無尽に感じられた。もしこのコンサートの名前がTHE DIGITALIAN でなかったら、きっとその素晴らしいパフォーマンスの数々を魔法みたいだって思ったけれど、そのアルバム名によってDIGITALIANをDIGITALIANたらしめているとふと思いました。

 

 

Japonism(2015)

2015年は日本やジャニーズへの原点回帰、外から見た内をテーマにしたアルバムを冠したコンサートでした。

ジャニーズの原点をふりかえるべく嵐の5人はそれぞれのソロ曲で挑戦をします。

大野智はマスクパフォーマンス、櫻井翔ドラムライン相葉雅紀エアリアルティシュー、二宮和也はタップ、松本潤パルクール

それぞれが自分と挑戦する事を掛け合わせたソロパフォーマンスをそれぞれ考えて披露しています。ただその技術を習得したことを披露するだけではなく、自分のカラーと掛け合わせた演目に仕上げていて圧巻です。

また、ジャニーズへの原点回帰として先輩の楽曲や振り付けのオマージュあり*4、歌舞伎の演目へのオマージュあり*5和楽器の壮大な演奏あり、お客さんも参加でみんなで踊るFUNKYもあり。

さらに、昨年登場した制御ライトが進化しより細かい画の変化を楽しめるようになっていました。桜の大きな波、凪いだ桜の海をそれぞれ客席のライトが表現しています。

緻密に丁寧に作り上げられた世界観は時代が進んだり戻ったりいろいろな側面を見せながら進み、過去や外から見た自分たちを通して今と未来を見つめ結びつないでいく。本編最後の曲である僕らがつないでいく、オープニング曲のSakuraなどの歌詞もその世界観を作り上げる重要な役割を果たしています。

新しいことに挑戦した昨年とは真逆に自分たちにつながる道を作ってきた人たちがやったことに挑戦し自分たちの形にして魅せるコンサートでした。

ジャニーさんが見に来てくれて「ありがとう」と言ってくれたと松本潤が言っていました。

Are You Happy?(2016)

2016年は”Happy”をテーマに曲が集められたアルバムを冠したツアーでした。前年までとは異なり明確なコンセプトを置かない、気持ちのいい音楽を集めたとパンフレットで語られていた、今の嵐を表現した本作。メンバー個人個人が嵐に歌ってほしい曲を選びコンサートのパフォーマンスも込みでプロデュースした曲が披露されています。コンセプトアルバムとはまた違う、多彩さがあるけれどなぜかそれさえもまとまって見える不思議さ。余白があり余裕がかっこいい。

私はこのコンサートを見に行くことができたのですが、本当に満足感がすごくありました。でもそれはなんだかうまく言葉には出来ない、心がいっぱいになる感覚でした。また、オープニングがこのコンサートができるまでのメイキング映像であったり、ただただHappyというポジティブな歌やパフォーマンスをひたすら披露するだけでなくそれと表裏になるものも表現されていたり、とても多方面に立体的に感じました。すごく高いところにある席でしかもその階の最後列の席で見ていたのですが、この席でしか見られない光景をたくさん見させてもらって本当にhappyをたくさんもらいました。今も思い出してhappyになれるくらいの威力があるコンサートでした。

 

「untitled」(2017)

2017年は未完成をテーマに作られたアルバムを冠したコンサート。これからの嵐を模索するプロセスというテーマをたくさんの挑戦とともに表現しています。

私はコンサート初日に参加することができたのですが、今でもふとした時に思い出してはロスになるくらい、強く心をつかまれました。前回と変わらずとても満足感というか、目の前での生の嵐のパフォーマンスは私の頭の中の”嵐”を軽々と超えていかれるいい意味での裏切りに遭遇して、高揚感を感じました。でも心をいっぱいにする感情の色が去年とは違っていて、温度も違っていて、思い出すだけじゃなくてどうしてもあの時間に一瞬でもいいから戻りたくなってしまう。

組曲やユニット曲、他にも新たな挑戦がありました。その一つ、力強く「未完」を歌い踊る嵐は筆舌に尽くしがたい魅力でした。自分の一歩先は常に暗闇、栄光の果てかもしれないその縁に立つ危うさや儚さとその裏にある強さが作り出すような歪な魅力。今まさに挑戦している、もがいている、走っている、揺れている、考えている、をリアルタイムで見たような、たくさんの思いが一気に全身を駆け抜けていき、ただ見ているだけなのに呼吸のリズムが乱れてしまう。

 

 

~総括~

①嵐のコンサートは本人たちが主体になって作り上げられています。

表に出てパフォーマンスをすることはもちろん、表に出てくるまでの裏側での作業でも嵐は決して手を抜かない。アルバムのテーマを決めそれに合わせた曲を選ぶ。アルバムのタイトルを決める。どんなパフォーマンスを見せるかを決める。着替え、移動、パフォーマンス、楽曲の意味を加味したセットリストを組む。バンドと音の調整をする。ライティングの色、タイミング、パターンを決める。リハーサルを行った後、本番後の調整をする。などなど。パンフレットやメイキングを簡単にみるだけで嵐がコンサートの裏側に深く関わっているのがわかります。振り付けをする大野智、ラップを作詞しする櫻井翔、独特な世界観をつくる相葉雅紀二宮和也、演出を主に担う松本潤とそれぞれの得意分野をいかし、たくさんの人が楽しめるコンサートを本当の意味で作り上げています。

 

②会場にいるたくさんの人が楽しめるような工夫、参加できるような工夫が随所にあります。

それはドームを縦横無尽に移動する気球やムービングステージ、トロッコであったり、みんなでできるダンスやC&Rであったり、制御ライトであったり、大きなモニターであったりします。

 

③嵐が作り上げるコンサートは毎年新しいことを見せてくれます。

年を追うごとに熟れていく、成長していく、進化していく。毎年コンセプトが変わることもそうですし、諸々の技術の変化にも驚かされます。コンサートを見る前、すごくすごく楽しみにしていても、すごくすごく期待していても、それを確実に上回る世界を目の当たりにし圧倒されてしまいます。

 

私は嵐のコンサートが大好きです。どんなに言葉を尽くしても足りないくらい楽しい。時間を忘れてしまって、コンサートはあっというまに終わってしまう。でも心に残るものがたくさんあって、その場限りのものではない。断片的で鮮やかな記憶があの日の感覚を何度も呼び起こして、今の私に深く影響を与える。

私にとって嵐は時間を操るタイムマシーン。

*1:コンサート二曲目、welcome to our party

*2:up to you

*3:ついておいで

*4:マスカレード、振り付け大野智

*5:Japonesque